紹介
編集奈良県立美術館と奈良県立万葉文化館が初めて本格的に連携して開催する企画展であり、「みやこ」と「旅」という相補的な視点から日本の風景表現を再考する試みである。本展の奈良県立美術館会場では、都市を描いた美術の系譜に焦点を当て、洛中洛外図に代表される近世の都市図像から、近代、現代へと至る多様な都市表現の変遷を辿る。都市は政治や文化の中心であると同時に、人々の営みが集積する場であり、その視覚化は時代ごとの価値観や社会構造を映し出してきた。一方、万葉文化館では「旅」を主題に、人々の移動や往来の経験がどのように表現されてきたかを展覧し、両館の展示は相互に補完し合う関係を築く。異なる専門領域を持つ二つの機関のコレクションを横断的に提示することで、奈良という土地に蓄積された文化資源の多層性と、日本美術における空間認識の広がりを明らかにする構成となっている。
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