96歳、画家。ユゼフ・ヴィルコン。―ポーランドの巨匠―(ちひろ 心のふるさと 信州 併催)

安曇野ちひろ美術館

96歳、画家。ユゼフ・ヴィルコン。―ポーランドの巨匠―(ちひろ 心のふるさと 信州 併催)

主催:安曇野ちひろ美術館

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ユゼフ・ヴィルコン(ポーランド) 画家の自画像 1993年 一覧に戻る 2026.3.1 sun - 2026.6.7 sun 96才、画家。ユゼフ・ヴィルコン。 ―ポーランドの巨匠― 美術館だより テーマブックス ユゼフ・ヴィルコンは、1959年以来、現在までに200冊近くの絵本を手がけてきました。 その個性的で芸術性の高いイラストレーションはポーランド国外の出版社の目に早くからとまり、1960年代以降ドイツやフランスの出版社から絵本が次々と出版されました。日本でも1970年代以降、30冊以上の翻訳絵本が出版されています。 海外での知名度の方が高かったヴィルコンですが、2000年代以降はポーランド国内でも復刊や出版が続き、2006年にはワルシャワの国立美術館において大規模な展覧会が開催され、まさにポーランドの巨匠といえます。(図1) 図1 ユゼフ・ヴィルコン ©Bogdan Sarwińsk 本展は、2001年に開催した「ユゼフ・ヴィルコンの世界~音を奏でる色とかたち~」以来、安曇野ちひろ美術館では25年ぶりの個展となります。当館の所蔵する、ヴィルコンの作品約130点のなかから、約90点を技法の変遷に注目して紹介します。 液体の実験 ヴィルコンは自らの画業を、その技法から、いくつかの時期に分けられると説明しています。その最初となるのが、1957年から1963年にかけての「液体の実験」の時期です。 フランスを中心に、ヨーロッパの美術界で1950年代に起こった、タシスム※などの表現に関心をしめした彼は、絵本のイラストレーションにその手法を取り入れます。 『あるクジャクの冒険』(図2)では、羽根の模様が細かい絵の具の染みや広がりであらわされており、水彩絵の具の「実験」をしていることがうかがえます。 図2 『あるくじゃくの冒険』より 1963年 日本の絵画にも影響を受けたと語るヴィルコンは、水彩の濃淡を生かして、奥行きを表現しています。絵本『ミンケパットさんと小鳥たち』では、カラーのページとモノクロのページが交互に使われていますが、森のなかの場面(図3)には、雪の光と木々の影のコントラストが、水墨画のような味わいを出しています。 図3 『ミンケパットさんと小鳥たち』よ り 1965年 パステルの質感 1970年代後半からは、ヴィルコンはパステルを用い始めます。

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